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ちょこんと座った猫が手(前足)を耳の横まで挙げて、人を招くような形をした「招き猫」は達磨や福助と並ぶ日本独特の縁起物です。
その発祥については諸説あるも(彦根藩主を難から救った猫に由来する豪徳寺招福猫児縁起や、吉原の遊女の可愛がっていた猫が身代わりになって大蛇から遊女を守ったという薄雲伝説など)断定は出来ず、はっきりと招き猫と確認できるのは、嘉永年間(1848〜54)に浅草花川戸の老婆が見た夢を元に造られ大流行したという「丸〆猫」。
ただし、そのルーツを古く中国まで遡れば、863年に没したという段成式の「西陽雑俎続集」に「俗語、猫洗面過耳、則客室」(猫が顔を洗う時耳を越せば、しばらくして客が来るだろう)という諺があり、これが招き猫成立の下地になっていると思われます。
長い歴史の中で形作られてきた招き猫にはその色、形にもそれぞれ由緒があり、右手を挙げているものは「お金」を招き、左手を挙げているものは「人」を招くといいます。そして挙げた手が高ければ高いほど(耳を越せば越すほど)より遠くから呼び寄せるとも言われています。
また色については白は福招き、赤は疫病除け、黒は除難免災、金(黄色)は金運を願ったものです。
江戸時代から商売をする店の神棚には必ず招き猫が祭られ、養蚕業が盛んな地域では蚕の害敵であるネズミを追い払うものとしても祭られました。
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