郷土玩具の会

 

郷土玩具愛好家の方々の集まる「郷土玩具の会」というのがあります。

入会すると、月に一度開催される例会に参加することが出来ます。毎回いろんなテーマで講演があり(もちろん郷土玩具に関するテーマです)、郷土玩具の購買会もあり、そこでメンバー同士の情報交換もできます。また会報も頂けます。

私も2年前から入会していますが、20年ほど前には

「愛好家も段々高齢化になり若い人が増えないからメンバーが減ってきている」

という話を聞いていました。

しかしながら今現在は会員数が増えています。嬉しいことに若い人の入会が増えています。

前回のブログでも書きましたが、若い人にも張子人形を含め郷土玩具が好きな方が徐々に増えてきています。時代が一周回ってか、若い人にとって郷土玩具が

「斬新」

とうつっているようです。昨今身近に溢れているCGやITのデザインなどに比べると、この「アナログ」な存在と表現方法がたまらない、とのこと。なるほど、そういう見方もあるのか、と妙に納得しました。

作り手の私としては常に「当たり前のもの」とうつっていますが、言われて見方を変えれば私自身も新鮮に思えてくるので不思議です。確かに「福助」「達磨」「天神」などの人形はそう見えなくもないですし、福島の「赤べこ」に関しては相当なハイセンスなデザインといえるかもしれません。

そしてそのせいもあり若い人の作り手さんも増えてきています。これは非常に喜ばしいことです。なにせ、張子作りは非常に手間のかかる仕事です。しかも最近では「人形」を作る素材も多種多様で、しかも高性能なものが気軽に手に入ります。その中であえて手間と扱いの難しい和紙を選択して作るとは、と思います。

またそれと同時に廃絶した張子人形を復刻する方も増えてきています。聞いた話ですが、熊本の宇土張子は一旦は廃絶しましたが、そのお孫さんが復刻をされているそうですし、沖縄張子も同様にお孫さんが復刻されています。(去年私は沖縄張子を復刻されているご本人にお会いしてきました)。

とはいえ、まだまだひっそりと続いているような状態であるのは違いないので、草の根的な活動ですがもう少しメジャーな存在になるようこれからも頑張っていこうと思っています。